不動産を扱うための国家資格として知られる宅地建物取引士(以下、宅建)と土地家屋調査士。

「兼業できるか」「どちらを取得すべきか」「どちらの難易度が高いか」など、2資格の違いについて気になっている人もいるでしょう。

当コラムでは、宅建と土地家屋調査士について、業務内容や試験難易度について詳しく解説します。

受験を検討している方はぜひ参考にしてください。

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宅建と土地家屋調査士の違いは? 業務の関連性は?

宅建と土地家屋調査士はいずれも不動産にかかわる国家資格ですが、両者には大きな違いがあります。

ここでは、宅建と土地家屋調査士の主な違いについて、業務面などから以下の項目順に解説します。

  • 宅建とは?
  • 土地家屋調査士とは?
  • 宅建と土地家屋調査士の業務の関連性は?

宅建とは?

宅建は「宅地建物取引士」の正式名称が表すとおり、不動産取引にまつわるスペシャリストです。

不動産売買の際に契約内容について説明する・契約を締結するなど、売り手と買い手の間でスムーズに取引が完了するようサポートします。

特に、買い手に対する業務には宅建の独占業務も含まれます。

  • 重要事項の口頭説明
  • 重要事項書類(35条書面)への記名
  • 契約成立後に交付する契約書など(37条書面)への記名

上記の独占業務はいずれも不動産取引が適正に行われたことを証明するために非常に重要なものです。

宅建業法では不動産事務所の従業員の5人の1人以上は宅建の有資格者でなくてはならないと定められており、需要の高い資格といえます。

参考コラム:宅建とは?宅建士の仕事内容や独占業務・求められる能力について紹介

土地家屋調査士とは?

土地家屋調査士は、不動産の「表示に関する登記」の専門家です。

主な業務内容は、土地・建物の形状や大きさ、所在地や所有者など不動産の物理的な情報の調査を行うこと。

法務だけでなく、現地での測量を行う技術職としての一面もあります。

日本では、不動産の「表示に関する登記」を行うことは所有者の義務と定められています。

土地家屋調査士は不動産所有者の代理として登記申請を独占的に行えるため、需要や将来性の面でも「強い」資格であるといえるでしょう。

参考コラム:土地家屋調査士とは?仕事内容から何をするのか、働き方までわかりやすく解説!

宅建と土地家屋調査士の業務の関連性は?

宅建士と土地家屋調査士の業務は、取引対象となる不動産に新たな登記が必要となった場合に関連が生じます。

  • 建物を新築・増改築した
  • 建物が滅失した
  • 土地の一部を売却した
  • 土地をひとつにまとめた

不動産の所有者によって上記のような変更があった場合、土地家屋調査士による登記申請が必要となります。

業務内容自体に共通点はあまりありませんが、適切・円滑な不動産取引のためにはスムーズな連携が欠かせない間柄です。

登記から仲介までの流れの利便性が格段に向上するため、ダブルライセンスを目指す人もいます。

参考コラム:宅建士から土地家屋調査士のダブルライセンスへ!難易度とメリット

宅建と土地家屋調査士はどっちが難易度が高い? 

合格率や必要な学習時間などで比較すると、一般に宅建よりも土地家屋調査士の方が高難易度と考えられます。

ここでは、試験難易度の尺度として一般的によく用いられる以下の2点から、2資格の取得難易度について解説します。

  • 合格率
  • 合格に必要な勉強時間

合格率比較

最新データにおける2試験の合格率は、令和7(2025)年の宅建で18.7%、令和7(2025)年の土地家屋調査士で10.14%となっています。

過去5年間の合格率では宅建で15〜18%、土地家屋調査士で9〜11%で推移しており、いずれも合格率の低い難関資格です。

土地家屋調査士試験は試験の採点方法として相対評価が採用されており、合格者が400名ほどになるよう合格点の調整が行われます。

受験者数自体は宅建の5分の1ほどではあるものの、合格できる人数に限りがある点でも宅建より合格しにくい試験といえるでしょう。

参考コラム:土地家屋調査士試験の合格点・基準点の推移とその決まり方【令和8年(2026年)】

  • 宅建試験の直近5年データ
実施年度合格率
令和7(2025)年18.7%
令和6(2024)年18.6%
令和5(2023)年17.2%
令和4(2022)年17.0%
令和3(2021)年12月15.6%
令和3(2021)年10月17.9%
  • 土地家屋調査士試験の直近5年データ
実施年度合格率
令和7(2025)年10.14%
令和6(2024)年11.0%
令和5(2023)年9.66%
令和4(2022)年9.62%
令和3(2021)年10.47%

勉強時間比較

合格に必要とされる勉強時間で比較すると、宅建は300〜400時間・土地家屋調査士は1000時間ほどが目安とされています。

個々人の適性によって多少の前後は当然あるとしても、一般的には土地家屋調査士試験の合格には宅建合格の3倍ほどの時間を要する計算です。

宅建試験は法律問題がメインとなりますが、土地家屋調査士試験は法律に加えて作図や計算問題も出題されます。

デスクワークとフィールドワークの両方を担う業務内容の広さがそのまま試験範囲にも反映され、対策に必要な時間も長いと考えられるでしょう。

とはいえ、宅建が易しい試験というわけではありません。

どちらを受験する場合においてもしっかりとした学習が重要であることはいうまでもないでしょう。

宅建と土地家屋調査士のダブルライセンスは?

宅建と土地家屋調査士はお互いの業務内容の相性が非常によく、ダブルライセンスを取得する人もいます。

ここでは、以下の内容で2資格のダブルライセンス取得について解説します。

  • 業務上のメリットについて
  • 受験する上での科目の被りなどについて
  • 試験日について  

業務上のメリットについて

土地家屋調査士の独占業務である「表示に関する登記」は、宅建士が担う不動産取引には欠かせない業務。

宅建士と土地家屋調査士の資格を両方取得している場合、不動産登記から取引の仲介までワンストップで行えるようになります。

業務の幅が広がるだけでなく効率化が計れるため、収益の面でも有利です。

顧客から見ても誰が業務にかかわるかがわかりやすく、サービスに対する安心感をもたれやすいというメリットもあるでしょう。

受験する上での科目の被りなどについて

宅建試験は民法や税制など、各種法律が出題のメインです。

一方、土地家屋調査士試験は法律系の問題に加えて、計算や作図も出題されます。

問題の構成などはまったく違いますが、民法や不動産登記法など試験範囲には共通する部分もあります。

どちらかの知識だけで両方に合格できるというほどの被りではありませんが、学習範囲が比較的近いという意味では好相性といえるでしょう。

試験日について

宅建試験と土地家屋調査士試験は日程が被ることも多いです。

令和8年では土地家屋調査士の筆記試験と宅建試験がともに10月18日に実施されます。

「一年に両方を受験する」といったスケジューリングは難しいでしょう。

そもそも、宅建試験も土地家屋調査士試験も合格難易度はかなり高めです。

ダブルライセンスを目指す場合は先に取得する資格を決め、1資格ずつ確実に合格を目指した方が結果的には早く目標を達成できるでしょう。

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参考:無料受講相談|アガルート

まとめ 

当コラムでは、宅建と土地家屋調査士について、以下の内容で解説しました。

  • 宅建は不動産取引に独占業務をもつ資格。
  • 土地家屋調査士は不動産登記に独占業務をもつ資格。
  • 合格率や勉強時間から比較すると、土地家屋調査士の方が取得は難しい。
  • ダブルライセンスを取得することで業務の幅が広がるなどのメリットは多い。
  • 受験日が被りやすいため、1つずつ確実に合格を目指した方がよい。

宅建と土地家屋調査士は両方を取得することで業務上有利になる点も多い相性のいい資格ですが、いずれも攻略は容易ではありません。

独学での学習に不安がある場合は、アガルートのような学習講座の利用もおすすめです。

効率のよい学習カリキュラムで、初学者でも安心して合格を目指せるでしょう。

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