宅建とマンション管理士のダブルライセンスは良い?どちらが難しい?難易度など解説
- 2024.10.09

本コラムでは、宅建とマンション管理士のダブルライセンスを取得するメリットや、資格試験の難易度の違い、および試験を受ける順番の決め方について解説しています。
宅建とマンション管理士は、どちらも不動産に関する国家資格。
両者は試験範囲の一部が共通しているため、ダブルライセンスを取得する方も多く見受けられます。
宅建やマンション管理士に興味をお持ちの方は、ぜひ本コラムを参考になさってください。
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宅建とマンション管理士のダブルライセンスについて
宅地建物取引士(以下、宅建)とマンション管理士のダブルライセンスを目指す場合は、資格試験を受ける順番を決め、試験日から遡って予定を立てると良いでしょう。
ここでは、宅建とマンション管理士のダブルライセンスによって得られるメリットや、試験を受ける順の決め方について解説します。
- 宅建とマンション管理士のダブルライセンスのメリット
- ダブル受験・ダブル合格を目指す場合の順番は?
宅建とマンション管理士のダブルライセンスのメリット
宅建とマンション管理士は、どちらも転職や就職に役立つ資格であると言われています。
両資格のダブルライセンスによって、給料アップやキャリアアップなどのメリットを得られるでしょう。
宅建は独占業務を有する国家資格であり、宅建を取得すれば独立開業も目指しやすくなるでしょう。
対してマンション管理士には独占業務がありませんが、マンション管理に関する専門知識を活かして、コンサルティング業務などを行うことも可能です。
両方の資格があれば、宅建士としてマンションの売買取引を行ったあと、マンション管理士として物件のコンサルティングを行えるなど、業務の幅が広がるでしょう。
また、会社によっては、宅建やマンション管理士などの資格保有者に対して、資格手当が支給されるケースも多く見受けられます。
加えて、両資格は試験の出題範囲の一部が重複しているため、どちらかの資格を取得すれば、もう片方の資格試験の対策を行いやすくなるというメリットもあります。
ダブル受験・ダブル合格を目指す場合の順番は?
宅建とマンション管理士のダブル合格を目指す場合は、自分が目指したい働き方や、学習のレベルなどを考慮して、試験を受ける順番を判断しましょう。
以下に、不動産関連資格の例年の試験日を記載します。
| 試験種 | 試験日 |
|---|---|
| 宅建 | 10月の第3日曜日 |
| 賃貸不動産経営管理士 | 11月第3日曜日 |
| マンション管理士 | 11月の最終日曜日 |
| 管理業務主任者 | 12月上旬の日曜日 |
最短でダブルライセンスの取得を目指したい場合は、基本的には受験日が早い順に受験することになります。
試験勉強を始めるタイミングにもよりますが、まず10月に宅建の試験を受け、11月にマンション管理士試験を受けるのが一般的でしょう。
また、仕事に活かしやすい資格から取得するという方法もあります。
宅建は不動産業界での汎用性が高くさまざまな実務に役立つ資格として知られているのに対し、マンション管理士はやや取り扱う範囲が限定的です。
そのため、これから両方の資格試験を受ける方は、まず宅建を取得し、自分の市場価値を上げてからマンション管理士試験に取り組むこともひとつの手です。
加えて、現在携わっている業務と関連性が高い資格から取得するという選択肢も考えられます。
例えば、マンション管理の仕事を既にしている方や、マンション管理会社への転職を目指している方は、マンション管理士資格の取得を優先するといった考え方をすることもできるでしょう。
このように、どちらの資格を先に取得すれば良いかは、受験者の学習状況や働く業界などによって変わります。
自分に合った学習の進め方がわからないという方や、試験を受けるスケジュールで迷われている方は、アガルートアカデミーが実施している無料の受講相談を活用してみましょう。
宅建・マンション管理士・管理業務主任者のトリプルライセンスは?
管理業務主任者とは、マンションの管理組合に対する管理委託契約の重要事項の説明や、管理事務報告などの業務を行うために必要な国家資格です。
管理業務主任者は、管理受託契約に関する業務を独占する「業務独占資格」であり、管理組合30組合につき管理業務主任者1名の設置義務が定められた「必置資格」でもあります。
管理業務主任者試験の出題範囲は、マンション管理士試験との共通点が多いことで知られています。
また、管理業務主任者資格を有していればマンション管理士試験の一部免除を受けられるため、マンション管理士とのダブルライセンスや、宅建を合わせたトリプルライセンスを取得する方も多く見受けられます。
トリプルライセンスを検討する場合は、各資格の試験日を把握し、目的に応じて受験する順番を判断しましょう。
以下は、宅建・マンション管理士・管理業務主任者を含む不動産関連資格の例年の試験日です。
| 試験種 | 試験日 |
|---|---|
| 宅建 | 10月の第3日曜日 |
| 賃貸不動産経営管理士 | 11月第3日曜日 |
| マンション管理士 | 11月の最終日曜日 |
| 管理業務主任者 | 12月上旬の日曜日 |
例年の資格試験は、宅建→マンション管理士→管理業務主任者の順番で行われます。
そのため、最短でトリプルライセンスを目指す場合は、この順番で受験すると良いでしょう。
ただし、マンション管理士と管理業務主任者の2資格に限って考える場合は、先に管理業務主任者から取得するのも一つの手。
一般的に、マンション管理士試験は管理業務主任者試験よりも難易度が高く、より多くの勉強時間が必要であるとされています。
また、管理業務主任者資格を取得すれば、マンション管理士試験の一部免除を受けられます。
そのため、先に管理業務主任者試験に合格してから、翌年に一部免除の適用を受けてマンション管理士試験を受ければ、有利な条件で試験に臨めるでしょう。
なお、宅建・マンション管理士・管理業務主任者の3資格はいずれも不動産系国家資格としての知名度が高く、「不動産三冠」と呼ばれています。
さらに不動産に関する専門性を高めたい方は、同じ不動産系の国家資格である「賃貸不動産経営管理士」を含めた「不動産四冠」の取得に挑戦してみることもおすすめです。
資格試験を受けるべき順番は、個人の学習状況や働く業界などによって異なります。
自分に合った勉強方法や、効率良くトリプルライセンスを取得する方法を知りたい方は、アガルートアカデミーが実施している無料の受講相談を活用してみるのも良いでしょう。
宅建とマンション管理士はどちらが難しい?難易度を比較!
ここでは、宅建とマンション管理士に管理業務主任者と賃貸不動産経営管理士を加えた4つの不動産系国家資格について、勉強時間や合格率、偏差値の観点から資格試験の難易度を比較します。
- 勉強時間の比較
- 合格率を比較
- 偏差値の比較
勉強時間の比較
資格試験に合格するために必要な勉強時間の目安によって難易度を比較した場合、マンション管理士の方が宅建よりも難易度が高いと考えられます。
初学者が宅建試験に合格するために必要な勉強時間の目安は、約300~400時間です。
対して、マンション管理士試験に合格するためには、約500〜700時間の勉強時間が必要であると言われています。
また、管理業務主任者の資格試験に合格するために必要な勉強時間は約300時間、賃貸不動産経営管理士試験に合格するために必要な勉強時間は約100〜250時間です。
勉強時間の観点から4資格の難易度を比較すると、マンション管理士>宅建>管理業務主任者>賃貸不動産経営管理士の順に難易度が高いと言えるでしょう。
合格率を比較
資格試験の合格率によって難易度を比較した場合、マンション管理士の方が宅建よりも難易度が高いと考えられます。
宅建試験の最新令和7年(2025年)の合格率は18.7%、過去5年間の合格率は15.6%~18.7%です。
対して、マンション管理士試験の最新令和7年(2025年)の合格率は11.0%、過去5年間の合格率は9.9%~12.7%です。
また、管理業務主任者試験の最新令和7年(2025年)の合格率は19.6%、過去5年間の合格率は18.9%~23.9%であり、賃貸不動産経営管理士試験の最新令和7年(2025年)の合格率は29.5%、過去5年間の合格率は24.1%~31.5%です。
合格率によって4資格の難易度を比較した場合、マンション管理士>宅建>管理業務主任者>賃貸不動産経営管理士の順に難易度が高いと考えられるでしょう。
マンション管理士試験は、不動産系資格の中でも特に難易度が高いことがわかります。
偏差値の比較
宅建・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士の各資格試験の難易度を大学の偏差値に例えると、以下のようになります。
| 大学 | 偏差値 | 試験 |
|---|---|---|
| 東京大学 京都大学 | 68~ | 司法試験・予備試験 |
| 慶應大学 早稲田大学 上智大学 | 65~67 | 不動産鑑定士・司法書士弁理士 |
| 明治大学 青山学院大学 立教大学 中央大学 法政大学 | 60~64 | 土地家屋調査士・中小企業診断士社労士・行政書士・技術士二次試験通関士・マンション管理士・ケアマネジャー |
| 日本大学 東洋大学 駒澤大学 専修大学 | 55~56 | 技術士一次試験・宅建・測量士・管理業務主任者・社会福祉士インテリアコーディネーター |
マンション管理士試験の難易度を偏差値で例えると60~64であり、この偏差値は、大学入試でいうとMARCHレベルに該当します。
また、同程度の難易度の資格試験としては、社会保険労務士や行政書士などの難関国家資格が挙げられます。
マンション管理士試験は、偏差値の観点からも特に難易度が高いことが伺えるでしょう。
また、宅建と管理業務主任者の資格試験の難易度を偏差値に例えると、55~56となります。
大学入試で言えば日東駒専レベルであり、難易度はマンション管理士よりも低いと言えます。
対して、賃貸不動産経営管理士は4資格の中で最も難易度が低く、偏差値に例えると54以下です。
宅建・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士の4つの資格試験の難易度を偏差値で例えた場合、マンション管理士の難易度が最も高く、次いで宅建・管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士は最も難易度が低いと言えるでしょう。
宅建とマンション管理士の違いについて
宅建とマンション管理士はどちらも不動産関連の資格ですが、仕事内容や試験科目などが異なります。
ここでは、両者の違いについて解説します。
- 仕事内容の違いについて
- 年収の違いについて
- 試験科目の違いについて
仕事内容の違いについて
宅建士とマンション管理士は、仕事内容に違いがあります。
宅建士の主な仕事は、不動産取引における重要事項の説明や、重要事項説明書(35条書面)および37条書面への記名などです。
これらの業務は、宅建の資格保有者しか行えません。
対して、マンション管理士は、マンションの維持管理に関するコンサルティングや相談対応、および修繕工事計画の作成や管理規約の見直しなどを行います。
これらの業務はマンション管理士の資格がなくても行えますが、資格がない方がマンション管理士を名乗ることはできません。
年収の違いについて
宅建士とマンション管理士は、平均年収も異なります。
宅建士の平均年収は、約350〜500万円です。
対して、マンション管理士の平均年収は約400万円であると言われています。
両者の年収は近い水準にあるものの、一般的には、やや宅建士の方が年収が高い傾向があると考えられます。
なお、両資格はいずれも独立が可能な資格であるため、努力次第で収入アップも目指せるでしょう。
試験科目の違いについて
宅建士とマンション管理士は、試験科目にも違いがあります。
宅建試験では、主に不動産取引に関する法令や関連知識が問われるのに対し、マンション管理士試験では、マンション管理における実務的な内容や、建築・設備に関する知識も求められます。
宅建試験の出題範囲は、以下の通り。
- 権利関係
- 法令上の制限
- 税その他
- 宅建業法
- 免除科目
対して、マンション管理士試験の出題範囲は、以下の通りです。
- 区分所有法・民法・マンション管理適正化法・標準管理規約などの法令系分野
- 標準管理委託契約書等や会計の実務に関する分野
- 建物の建築・設備系の分野
まとめ
本コラムでは、宅建とマンション管理士のダブルライセンスや資格試験の難易度の違い、および試験を受ける順番の決め方について解説しました。
本コラムのまとめは、以下の通り。
- 宅建とマンション管理士のダブルライセンスによって、キャリア面・収入面でのメリットを得られる可能性が高い
- 宅建とマンション管理士の試験を受けるべき順番は、受験者の目的や状況によって異なる
- 宅建とマンション管理士の難易度を比較すると、マンション管理士>宅建
- 宅建・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士の4資格の難易度を比較すると、マンション管理士>宅建>管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士
不動産系国家資格は出題範囲や実務の面で共通点があり、ダブルライセンスやトリプルライセンスによってさまざまなメリットを得られます。
自分に合った通信講座や予備校を選べば、最短で合格を目指せるでしょう。
本コラムを参考に、宅建とマンション管理士の資格試験に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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