マンション管理士と管理業務主任者のダブル受験は? 違いなども解説
- 2024.12.21

マンション管理士と管理業務主任者のダブルライセンスを検討している方は、両資格の違いや効率的な受験方法について気になるのではないでしょうか。
このコラムでは、ダブル受験のメリットや免除制度、宅建や賃貸不動産経営管理士を加えたトリプル、クワトロ受験について解説します。
また、マンション管理士と管理業務主任者の難易度比較や年収・仕事内容の違いについても詳しく紹介。
ダブル受験、トリプル受験を検討する際の参考にしてください。
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マンション管理士と管理業務主任者のダブル受験は良い?免除制度は?
マンション管理士と管理業務主任者のダブル受験はメリットが多いです。
また、どちらの試験にも免除制度があります。
ここでは、ダブル受験が良いと考えられる理由と免除制度の詳細を解説し、効率的な学習方法についても触れます。
ダブル受験が良いと考えられる理由4選
それでは、マンション管理士と管理業務主任者のダブル受験が良いと考えられる4つの理由を見ていきましょう。
ダブル受験が良いと考えられる理由4選は以下の通りです。
- 業務の幅を広げることができる
- 試験範囲の被りが比較的多い
- 試験日が近い
- 多くの予備校でダブル受験を前提としたカリキュラムが提供されている
業務の幅を広げることができる
マンション管理士と管理業務主任者は、それぞれ異なる立場でマンション管理にかかわる資格ですが、両資格を取得することで業務の幅が大きく広がります。
マンション管理士は、主に管理規則の策定や修繕計画のアドバイス、住民間の調整といった仕事を行います。
一方、管理業務主任者は、マンション管理会社とマンション管理組合間の契約締結や報告業務を中心に行います。
マンション管理士と管理業務主任者の両資格をもつことで、双方の視点を理解したうえで業務が行えるため、住民や管理組合、管理会社との円滑なコミュニケーションができます。
また、どちらか一方の立場で業務を行う場合でも、相手方の視点やニーズを深く理解できるため、適切な対応や提案が行えるようになります。
結果として、マンション管理における専門性が高まり、住民満足度や管理効率の向上に貢献できるでしょう。
参考:マンション管理士・管理業務主任者の違いは?ダブル受験がおすすめ?など
試験範囲の被りが比較的多い
マンション管理士は住民側、管理業務主任者はマンション管理会社側と立場は真逆になりますが、試験範囲に関しては似通っています。
両資格を同時に勉強することで効率的に学習を進めることが可能です。
以下は、マンション管理士試験と管理業務主任者試験の出題範囲と問題数をまとめた表となります。
| マンション管理士試験 | 管理業務主任者試験 | ||
|---|---|---|---|
| 法令 | 民法・その他法令 | 約6問 | 約10問 |
| 区分所有法等 | 約12問 | 約6問 | |
| 標準管理規約 | 約8問 | 約8問 | |
| マンション管理適正化法 | 5問 | 5問 | |
| 管理実務 | 標準管理委託契約書等・会計 | 約4問 | 約9問 |
| 建築・設備 | 約15問 | 約12問 | |
| 合計 | 50問 | 50問 | |
マンション管理士試験では、法令系の「区分所有法等」の問題が管理業務主任者試験よりも多く出題され、管理規約の内容の精査や見直し業務に必要な知識を問われる傾向があるます。
一方、管理業務主任者試験では、「民法・その他法令」や「標準管理委託契約書等・会計」が多く出題され、管理会社側の立場に基づいた知識が比較的重要になります。
標準管理委託契約書は管理組合と契約を結ぶ際に必要となる契約書。
そのため「標準管理委託契約書等・会計」の分野は出題数が多くなっています。
参考:マンション管理士・管理業務主任者の違いは?ダブル受験がおすすめ?など
試験日が近い
試験日程が近いことも、マンション管理士と管理業務主任者のダブル受験が良い理由のひとつ。
例年、マンション管理士試験は11月の最終日曜日、管理業務主任者試験は12月の最初の日曜日に実施されます。
スケジュールが近いうえ、上述の通り試験科目の被りが多いため、マンション管理士試験対策で学んだ知識が薄れないうちに管理業務主任者試験へ臨むことができます。
参考:マンション管理士・管理業務主任者の違いは?ダブル受験がおすすめ?など
多くの予備校でダブル受験を前提としたカリキュラムが提供されている
マンション管理士と管理業務主任者のダブル受験を前提にしたカリキュラムを提供している予備校は多いです。
例えばアガルートでは、マンション管理士試験・管理業務主任者試験 ダブル合格入門カリキュラムを提供しており、1年で2資格を取得することを目指せます。
このカリキュラムは、共通する出題範囲を学びながら、試験ごとの異なる分野に個別対応した講座を組み込んでいます。
同時に学ぶことで、マンション管理士を目指す方にとっては基礎固めが万全になる利点があります。
一方、管理業務主任者を目指す方にとってはより深い知識を得ることができるメリットがあります。
講義は、「宅地建物取引士(以下、宅建)」「マンション管理士」「管理業務主任者」「賃貸不動産経営管理士」の4資格をもつ工藤美香講師が担当し、初学者にもわかりやすいと評判です。
教材はオンライン形式で提供され、パソコンやスマホから24時間いつでも受講可能。
画面にテキストが表示されるため、持ち運びの必要がなく、音声ダウンロードや資料確認も簡単です。
隙間時間を活用して効率よくダブルライセンスを目指せるでしょう。
参考:【2026年合格目標】マンション管理士試験 入門カリキュラム(フル・ライト) | アガルートアカデミー
双方5問免除制度が用意されていることにも注目!
マンション管理士と管理業務主任者の資格試験では、いずれか一方の資格を有している場合、もう一方の資格試験において5問免除の適用を受けることができます。
厳密に言うと、同じ年にダブル受験する場合、試験申込期限と合格発表のタイミングの関係で、その年の試験では5問免除の適用は受けられません。
しかし、仮にその年の試験で一方が合格し、もう一方が不合格だった場合、不合格だった方の資格試験を翌年に再受験する際には、5問免除の適用が受けられます。
参考:マンション管理士試験の5問免除とは?条件やメリットを解説
管理業務主任者試験における5問免除制度とは?免除範囲や手続き方法も紹介
トリプル受験・クワトロ受験はどうか?
マンション管理士、管理業務主任者に宅建を加えた組み合わせは「不動産系国家資格三冠」と呼ばれ、さらに賃貸不動産経営管理士を加えた場合は「四冠」と言われることがあります。
これらの資格は、以下の通り、試験日が近いこともあり、トリプル受験やクワトロ受験を目指す方も少なくありません。
| 試験種 | 試験日 |
|---|---|
| 宅建 | 10月の第3日曜日 |
| 賃貸不動産経営管理士 | 11月第3日曜日 |
| マンション管理士 | 11月の最終日曜日 |
| 管理業務主任者 | 12月上旬の日曜日 |
上述の通りマンション管理士と管理業務主任者は試験科目被りが多いです。
では、マンション管理士・管理業務主任者と宅建・賃貸不動産経営管理士との試験科目被りはあるのでしょうか。
以下で詳しく見ていきます。
宅建とのトリプルライセンスについて
例年の試験日程から考えると、宅建→マンション管理士→管理業務主任者の順で受験することが理想的です。
この順番で受験することで、試験勉強が効率的に進みます。
また、宅建試験と管理業務主任者試験には科目被りがある、無駄ない学習ができるでしょう。
例えば、宅建試験と管理業務主任者試験では、権利関係の部分で学習した民法(権利関係)が共通して出題されます。
また、不動産登記法も両試験の範囲に含まれております。
さらに、宅建でメインとなる宅地建物取引業法も管理業務主任者の試験で出題されます。
このように宅建で学ぶ内容は、そのまま管理業務主任者の学習にも活かせるため、復習しながら学習を進められるでしょう。
参考:管理業務主任者は宅建より難しい?ダブルライセンス ・ダブル受験も解説
賃貸不動産経営管理士とのトリプルライセンスについて
例年の試験日から考えられる理想的な試験順番は、賃貸不動産経営管理士→マンション管理士→管理業務主任者となります。
次に試験科目の被りについてですが、賃貸不動産経営管理士試験は、主にアパートや賃貸マンションなどの賃貸物件に関する知識を問う試験で、マンション管理士や管理業務主任者のような分譲マンションに関する内容とは異なります。
ただし、民法は3資格すべての試験で基本的に出題されるため、共通の知識として学ぶことができます。
参考:賃貸不動産経営管理士は宅建を持っていると有利?宅建士との違いとダブルライセンスについて解説
参考:賃貸不動産経営管理士とマンション管理士の違いは?ダブルライセンスのメリット
マンション管理士と管理業務主任者はどっちが難しい?難易度を比較!
結論として、一般的にマンション管理士の方が管理業務主任者よりも難易度が高いと考えられます。
資格の難易度を比較する際、
- 合格率
- 合格に必要な勉強時間
などの要素を用いることが一般的です。
以下では、この2点にもとづいて、マンション管理士と管理業務主任者の難易度を比較します。
合格率比較
マンション管理士の最新令和7(2025)年度の合格率は11.0%、過去5年間は8.6%〜12.7%。
一方、管理業務主任者の最新令和7(2025)年度の合格率は19.6%、過去5年間18.9%〜23.9%でした。
マンション管理士の合格率は、例年7%〜13%で推移しており、管理業務主任者の合格率は例年20%程で推移しています。
合格率に約2倍の差があることから、マンション管理士の方が明らかに難易度が高いと言えます。
参考:マンション管理士の難易度や合格率は?難しすぎると言われる理由や偏差値で例えると?
参考:管理業務主任者の難易度や合格率、偏差値や難しい?など!2026年最新
勉強時間比較
マンション管理士試験の合格に必要な勉強時間は約500時間です。
初学者が独学する場合は700時間程が目安となります。
一方、管理業務主任者試験の合格に必要な勉強時間は約300時間。
マンション管理士の方が約1.5倍〜2倍の勉強時間を要することから、難易度が高いことがうかがえます。
参考:マンション管理士試験の合格に必要な勉強時間と期間は?時間を割くべき科目も解説
管理業務主任者試験は独学で合格できる?必要な勉強時間やおすすめ勉強方法も解説!
マンション管理士と管理業務主任者の違いは?年収など
ここでは、マンション管理士と管理業務主任者の違いを、次の2つの観点から比較します。
- 主な仕事の違いについて
- 年収の違いについて
主な仕事の違いについて
マンション管理士と管理業務主任者はいずれも国家資格です。
マンション管理士は、管理規則等の素案の作成や修繕計画等のアドバイス、住民間の紛争解決に向けた交渉を行う役割を担います。
資格取得後は、各自治体で登録した場合に、マンション管理士として名乗ることができます。
一方、管理業務主任者は、マンション管理組合とマンション管理会社の間で締結する管理委託契約に関する重要事項の説明や契約書等への記名押印、管理事務の報告などの業務を行います。
管理業務主任者試験合格後に、管理業務主任者として登録し主任者証の交付を受けることで管理業務主任者として名乗ることができます。
参考:マンション管理士・管理業務主任者の違いは?ダブル受験がおすすめ?など
年収の違いについて
マンション管理士の平均年収は一般的に約400〜500万円といわれています。
令和7年賃金構造基本統計調査による不動産業全体の平均年収は約557万円です*。
*きまって支給する現金給与額約36万円*12+年間賞与その他特別給与額約125万円
一見すると、マンション管理士の年収は不動産業全体の平均年収よりも低く感じるかもしれません。
しかし、マンション管理士資格が転職に有利に働くこともあります。
資格を活かして高収入の会社に転職して年収を上げる可能性もあるでしょう。
一方、管理業務主任者の年収は一般的に300〜500万円と言われています。
不動産業全体の平均年収(約557万円)とほぼ同水準となります。
管理業務主任者の資格も、マンション管理業界などでの転職に有利となる場合があるため、資格を活かして高収入の会社に転職し、収入を増やすことが可能です。
どちらの資格も、会社によっては資格手当が支給される場合があり、資格取得が収入アップにつながる可能性があります。
参考:マンション管理士の年収は?1000万円を目指せる?稼ぐポイントも解説
参考:管理業務主任者とは?やめとけ?平均年収は?意味ない資格って本当?
まとめ
以上、マンション管理士と管理業務主任者のダブル受験のメリットや両試験の難易度の違いなどについて解説しました。
このコラムのまとめは以下の通りです。
- マンション管理士と管理業務主任者のダブルライセンスで業務の幅が広がる
- 試験範囲が重複しているため効率的に対策ができる
- 試験日程が近いため学習効率が良い
- ダブル受験専用カリキュラムのある予備校が多いため対策しやすい
- 片方の資格取得でもう一方の試験が5問免除となる
- 宅建、賃貸不動産経営管理士を加えたトリプル・クワトロ受験も可能
- マンション管理士の方が管理業務主任者よりも難易度が高い
- マンション管理士の合格率は約10%、合格に必要な勉強時間は500〜700時間
- 管理業務主任者の合格率は約20%、合格に必要な勉強時間は300時間
- マンション管理士は管理規則等の作成や住民間調整が主な業務。対して管理業務主任者の主な仕事は契約関連業務や管理事務の報告などの業務。
- マンション管理士の平均年収は約400万円、管理業務主任者の平均年収は約300~500万円
マンション管理士と管理業務主任者のダブルライセンスは、メリットが多く、転職やキャリアアップの大きなアドバンテージとなります。
最短で取得を目指すなら、効率よく学習できる通信講座がおすすめです。
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