メニューを開く

個性を伸ばし、他に代えの利かない存在となることが不可欠!【埼玉工業大学・皆川佳祐教授】

埼玉工業大学の教授として勤務をされている皆川佳祐教授に、現在の業務やこれまでのキャリア形成の過程に関して、インタビューさせていただきました。

今回インタビューさせていただいたのは?
皆川佳祐
皆川佳祐
▼経歴
・埼玉工業大学工学部機械工学科 教授(2025年4月〜)
・ローマ第三大学 客員教授(2019年1月〜2020年3月)
・埼玉工業大学工学部機械工学科 准教授(2014年4月〜2025年3月)
・埼玉工業大学工学部機械工学科 講師(2011年4月〜2014年3月)
・東京電機大学大学院先端科学技術研究科修了 博士(工学)(2007年3月)
▼受賞
・日本機械学会 日本機械学会賞(論文)(2020年4月)
・日本機械学会 機械力学・計測制御部門 オーディエンス表彰(2008年9月)
・アメリカ機械学会 圧力容器及び配管部門 学生論文賞最終選考者(2004年7月)

所属大学における業務内容・役職・役割を教えてください

私は工学部機械工学科で教授として、所属しています。

主な研究内容は、機械力学(振動などの動きを伴う機械に関する学問)やシミュレーション手法に関する講義、機械振動に関する実験です。ほかにも、機械力学研究室で耐震・免震・制振などの地震工学やエレベーター・エスカレーターも研究しています。

加えて、先端科学研究所において国際交流を担当し、海外大学等との相互交流に関する業務に従事しております。コロナ禍以降、対面での国際交流が困難な状況が続きましたが、その間はオンラインでベトナムの大学とシンポジウムを開催するなど、交流の維持に努めました。

経歴に関して教えてください

祖父も父も技術者であったため、自然な流れで工業高校、大学工学部に進学しました。工業高校時代から先生に「工学部に入学するならば大学院へ進学した方が良い」と勧められていたので、大学に入学した時点で大学院への進学も自然と頭の中にありました。

大学4年生になり研究室に配属されると、大学院生の先輩の研究に取り組む姿勢に感銘を受け、研究を継続したいと強く思いました。

現在のキャリアを最終的に方向づけたのは、大学院博士課程への進学を決めた時です。その時期になると、周囲の友人が社会人として活躍する中、さらに学生を続けることには多少の不安と抵抗を感じるようになります。

しかし、一度きりの人生、自分しか歩めない人生を進もうと思い、博士課程へ進学しました。結果として、大学院の5年間は人生で一番勉強し、海外での学会発表などさまざまな経験を積めました。

大学院修了後に勤務したのは、母校である東京電機大学(任期付きの助教)です。その後、2011年に埼玉工業大学に講師として着任し、准教授を経て、現在は教授として教育・研究に従事しています。

埼玉工業大学は工学部のほか人間社会学部も設置しており、学部横断型の講義も開講されています。そのため、両学部の学生を対象に機械工学の概論を講じる講義も担当しました。

機械工学を専門としない学生も多く受講する講義のため、私自身も機械工学とは何かを改めて問い直す良い機会となりました。

また、2019年度に客員教授として1年間滞在したローマでの経験は、これまでのキャリアにおいて貴重なものとなります。

教育や研究のアプローチはもとより、生活様式など、日本とは大きく異なる環境に身を置くことで価値観を広げることができました。夜間には語学学校に通い、大学では出会えない職業や国の友人との交流もありました。

十数年ぶりに教わる側として試験を受けるなど、大学教員としてどのような教育を提供すべきか、改めて考える機会となったわけです。

このようなローマでの経験は、職場のサポートがあってこそ実現したものです。教員としての成長のために快くローマへ送り出してくださった職場には、深く感謝しています。

帰国後、コロナ禍においてはオンライン講義の実施など、従来の教育方法とは異なるアプローチが求められました。「教える」という本質は変わらないものの、時代の変化に対応し、教育方法を絶えず改善していく必要性を痛感しました。

現在までのキャリア形成の中で意識していたことを教えてください

自分の適性を決めつけないよう意識してきました。自己分析という言葉もありますが、自分で自分の背中を見ることができないように、自分自身で気づかない性格や適性、特性は必ず存在します。

自分を決めつけることは、可能性を狭めることになりかねません。他者が「この人ならできる」と期待して依頼してきた業務は、可能な限り断らないよう意識しています。

また、新しいことに挑戦することも意識してきました。失敗のリスクを避け、現状維持でこの場にとどまれば道に迷うことはありませんが、新しい景色を見ることもできません。成長のためには新しいことに挑戦することが重要だと考えています。

これからの展望を教えてください

現在でも製造業は日本のGDPの約二割を占め、輸出においても重要な割合を占めています。

教育に携わる立場として、そうした分野において活躍できる技術者の育成は重要です。工学的センスを備え、時代の変化に柔軟に対応できる次世代の人材はなくてはなりません。

また、これまで取り組んできている産業施設の耐震性向上やエレベーター・エスカレーターの安全性向上に関わる研究をさらに推進していきたいと考えています。安全・安心な社会の実現に向けて、インフラの安全性と長寿命化に貢献していくものです。

これからキャリアを作っていきたい方に送るアドバイスがありましたら、教えてください

個性を伸ばし、他に代えの利かない存在となることが不可欠だと考えます。独自の価値観や技術を磨き、他とは一線を画す存在を目指すべきです。

そのためには、多様な分野に積極的に挑戦し、幅広い経験を重ねるとともに、様々な人々との交流を通じて見識を深めていくことが求められます。

その他PR事項がありましたら教えてください

私の所属する埼玉工業大学は、埼玉県北部に位置する私立大学です。

工学部のほか、工業大学でありながら人間社会学部も設置されています。「テクノロジーとヒューマニティの融合と調和」という理念に基づき、文理融合した教育研究環境を提供しています。

自動運転やクリーンエネルギー、AI、地域連携などに積極的に取り組んでおり、技術相談や共同研究も受け付け中です。ご興味をお持ちの方は、お気軽にご連絡ください。

https://www.sit.ac.jp

メニューを閉じる